板井手の滝

鹿児島県 姶良市

板井手の滝(いたいでのたき)【鹿児島県姶良市】

 網掛川 の本流にかかる滝で、 日本の滝百選 「 龍門滝 」 の上流、それも非常に近い場所にあります。

 落差8m 水量十分、幅があり変化と躍動を感じる水流、落差は小さいながら滝単体としてそれなりの景観です。


 滝は橋の上から見下ろす状況、撮影アングルが限定されることに加え、一見して長居する程の際立つ要素を認識できなかったこともあり、早めに撮影を済ませ退散するつもりでしたが・・・。

 帰り際に案内板を確認、撮影していた 足元の橋(金山橋)が文化財 と分かり改めて橋上をウロチョロ、下流部に遊歩道があるようだ。


 滝が主目的かつ遠征での滝巡り、長居する時間の余裕は無く、いつもであれば人為的要素に興味を持つなどあり得ないのですが、一瞬の葛藤の後、  滝(自然美) と 橋(人工美) のコラボ を撮影してみるか という心境に・・・。


 滝を撮影する際には、 無意識に人為的要素を排除 してしまうのですが、この時はあえて人工物を被写体の中に。


板井手の滝(いたいでのたき)【鹿児島県姶良市】

 歴史ある建造物、更にアーチ型のラインが奇麗なこともあり、眺めていて特に違和感無く良い雰囲気

 とはいえ意識や視線はどうしても  の部分に集中してしまうのは 滝好きの性 か?


板井手の滝(いたいでのたき)【鹿児島県姶良市】

 下流部からの撮影を終え撤収準備も済ませた上で、改めてじっくりと見納めの滝見を愉しむ。
 最後は別れ際にいつも実行している、良いものを見せて頂いた滝に対する 「 御礼 と お別れの挨拶 」 を兼ねて軽く頭を下げると、水面に写る円弧が目に留まる。

 それは撮影時に  ばかりに気を取られ、全く気付かなかった新たな  との出会い、
 水面に写る滝と橋 、鏡面効果による絶妙な風景が広がっていました。


板井手の滝(いたいでのたき)【鹿児島県姶良市】

 現地案内板に記載されている 独特な風情 を自身の目で確認、いつもとは一味違う 印象深い滝見 となりました。


  


【 現地案内板より 】

 姶良市 指定文化財 【 金山橋 】


 金山橋は、その名のとおり鉱山で発掘する金鉱石や物資を加治木港に運搬した金山道路に架けられた石橋で、この橋を第一金山とし、溝辺町には山ケ野金山にむけて第二、第三金山橋が架設されました。
 この橋は、円弧の美しいアーチ形で、橋の長さは23m、橋の幅は4.2m、現存しませんが欄干跡が残り、通行部の幅は3.4m、川床からの高さは10mあります。
 円弧の大きさ、高さなど石橋造りの高い技術水準とこの道が当時の重要な産業道路であったことが窺い知れます。
 金山橋は、島津家が金山経営のために明治13年頃造ったといわれていますが、残念なことに、築造に関する資料は残っていません。

 また、上流の滝は「板井手の滝」「金山滝」と呼ばれていて、 滝と石橋の組み合わせの絶妙な景観 は、独特の風情を醸し出しています。

   <姶良市教育委員会>


【 アクセス等 】

 専用の立派な駐車場が整備、橋の上からすぐに滝が見え、装いに関係なく気軽に愉しめます。
 網掛川の左岸に遊歩道があり、下流部の散策もできます。

  マップコード 42 621 128*51



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