血の滝 (赤滝)
長野県の滝・軽井沢町
長野県軽井沢は避暑地として別荘なども立ち並ぶ人気の観光地です。
長野新幹線も開通、高速道路と併せてアクセスし易くなり気軽に自然を楽しめる場所として人気があります。
軽井沢には白糸の滝、竜返しの滝、千ケ滝などがあり、 澄んだ水が流れ落ち美しいですが、この滝はその名の通り赤茶色をしてとっても不気味。変色した水は決して雨後の濁流ではなく、湧き出た水が流れているうちに酸化しこの色になるというのだから驚きです。
川底や岩肌が赤くなっているのは目にしますが、水その物が茶色く変色しているのは珍しいです。
お世辞にも美しい滝とは言い難いのですが、自然の不思議さを感じさせてくれます。
また、滝の横には洞窟があり、二体の不動明王が祀られていて、歴史ある滝である事がうかがえます。
何事も無ければ早めに撮影を済ませ退散するつもりでしたが、滝に近づくと二つの黒い影が・・・。
一瞬、熊ちゃんと思いゾッとしましたが、良く見ればカモシカの親子のようで一安心。幸いにも滝音にかき消されて私の存在には気づいていない様子で、のんびりと滝直下の草を食べています。とはいえ野生のカモシカ、時折鋭い視線で周囲をうかがう様子、自然の掟に対する厳しさを感じました。
同時に、人であっても一歩自然に足を踏み入れたならば常に危険と隣り合わせ、どんな状況であれ注意を怠ってはいけない事を改めて感じさせてくれます。
子供のカモシカは興味があるのかどんどん滝に近づいていき、右前足がズルッと・・・
滑落するのではないかとヒヤヒヤしました・・・。
子カモシカ、親とは違いとっても可愛い顔立ちです。
私は滝下の川を介して対岸からしゃがみこんで隠れるように撮影していたので、親子はまだこちらの存在に気づいていません。
そんな中、滝を越えてこちらに近付いて来そうになり、接近状態で突進されては困ると思いこちらの存在を知らせるために立ち上がると、思いっきり睨まれました。
その鋭い視線、何かあれば体を張って子供を守るといった物凄い気迫を感じます。相手がクマでなくてよかった・・・(汗)
その後、子カモシカが安全な場所まで逃げたことを確認すると、後を追うように去っていきました。
【 アクセス等 】
石尊山登山道を片道1時間以上登ることになりますので、御気楽滝ではありません。
周囲には林道がありますが、一般車は通行不可です。
登山道は踏み跡もはっきり、勾配もキツイわけではないのでちょっとしたハイキングには丁度いいような気もしますが、熊が出没する場所なので対策は不可欠ですし、天候や活火山である浅間山情報等にも注意してください。
登山道入口には明確な駐車場は無く、かろうじて3台程度のスペースがあります。