小野の滝
長野県の滝・上松町
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中山道を行き来する人の休憩場として数多くの目を楽しませてきた歴史有る滝、現在は国道脇、交通の便では抜群な立地でありながら、頻繁に往来する車は通り過ぎるだけ、わざわざ立ち寄る人は少ないようです。
それもそのはず、まず目に入るのは上方の鉄道路(JR中央本線)と橋脚壁、景観的なマイナス面だけでなく、列車が通る度に滝と関係ない轟音が鳴り響きます。
滝本体は落差水量ともにあり水も綺麗でしたが、滝音を消し去ってしまう程の列車通過音、ゆっくり眺められる状況ではありません。
しかし、時折差し込む太陽の光に照らされると綺麗な虹が姿を現し、決して良いとは言えない周囲の環境の中、この時とばかりに滝が最大限のアピールをしてくれたように感じました。
余談ですが、後になって中央本線を利用する機会があり、列車から何とか滝を・・・。
残念ながら列車のスピードが速すぎて、気がつきませんでした (-_-;)
【現地案内板より】
◆ 名所・木曽八景のひとつ ◆
広重・英泉の合作である中山道六十九次の浮世絵に描かれている上松は、この小野の滝の絵です。明治四十二年鉄道の鉄橋が真上に架けられ、残念ながら往年の面影はなくなりました。
かつてここを旅した細川幽斉は「老の木曽越」のなかで「木曽路の小野の滝は布引や箕面の滝にも、をさをさおとらじ、これほどの物を国の歌枕には、いかにもらしける」と、手放しで誉めています。
また、浅井冽は、この地を訪れて
ふきおろす 松の嵐も 音たえて あたりすずしき 小野のたきつせ
と歌を詠んでいます。今も上松の旧蹟にかわりありません。